「小さいからこそ輝くまち」矢祭町 ― 2006年02月23日
・平成13年10月に議会が決議した「合併しない宣言」から全てが始まった。
・「財政=合併」の図式は筋が違う。財政が全てという考えが合併の行き着く先ではないか。
・法令をもって命令されない限り、矢祭町は合併しない。
・言うことをきく子には特例債のアメをやり、自立して国に迷惑をかけまいとする子からアメを取りあげているのが、国の政策である。
・ここに住んでいける可能性を残すことが合併をしないということだった。
・無駄な電気を消すとか、自分で掃除するとか、自分の家で誰もがやっていることを役場でやろうとしているだけ。特別なことはなにもやっていない。
・住民の痛み、立場を職員は考えるべき。
・フレックスタイムの導入や人員の削減は職員からの提案。
・「しんどい仕事は他人任せ。先輩職員もみんなそうしてきた」合併しない宣言がなければ、矢祭町役場は今もそうだったと思う。
・バラ色の合併があるかもしれないという職員のゆらぎもあった。
・合併しないことで住民サービスを落とすわけにはいかなかった。
・生爪をはいでいるわけではない。耐えられない労働でなければ、人間は耐えられる。
・職員が頑張れば、町民自らが協力してくれる真のボランティアが現れる。
・財政力指数をなんとか0.4にすることができた。0.7まで上げることができれば、その時は地方交付税を辞退したいと思う。
私も会場で町長に質問してみました。
Q 職員の自発性を強調されているが、意識改革のコツは?
A 根本町長 特に変わったことはやっていない。当たり前のことを当たり前にやっているだけ。当たり前のことが当たり前にできないのが、今の地方自治体の現実だと思う。もちろん職員をほめることも大事。矢祭の場合は、報道が先行してマスコミが勝手にほめてくれた。
視察終了後も昼食を取りながら、根本町長とさらに意見交換。企業誘致に成功した話にしても、結局「自立のまち矢祭」が有名になった結果、矢祭町から企業が撤退すると町を見捨てることになり、企業がイメージダウンを恐れた背景もあったそうです。すげえ、したたさ・・
「平成23年までには財政力指数を0.7にして交付税返上だ。借金だらけのお国のためだよ。総務省から感謝状もらわないとな(笑)」と大笑いする根本町長の姿のなんと魅力的なことか!
「矢祭町でここまでやれるのなら、大洲ならもっとやれるはず」そう実感した今回の視察研修でした。
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