08年3月定例会最終日、循環バス計画に対する討論2008年03月25日

08年3月定例会最終日、循環バス計画に対する討論
平成20年3月25日(火曜日)

○8番中野寛之議員 議長
○岡孝志議長 中野寛之議員
〔8番 中野寛之議員 登壇〕
○8番中野寛之議員 私は、第1号議案大洲市一般会計予算案のうち、循環バス導入事業補助金につきまして討論を行います。
 今回バス購入費用等で1,000万円の予算を計上しております。しかしながら、委員会の質疑などを通しまして、これ数々の問題点が浮き彫りになってきております。
 まず第1は、詳細な路線や便数、また予想輸送人員などがほとんど明らかになっていない点であります。事業予測等の事前調査資料が不十分では、将来の路線維持費に補助金が必要となる可能性を検討することすら現時点では不可能であります。
 また、2番目の理由としまして、既存バス路線との関係であります。現在大洲市内で路線バスを運行しております業者には生活交通路線維持費国庫補助金が年額1,180万円支給されております。この国庫補助金を受けます要件の一つが、1日当たりの予想人員が15人から150人であるということであります。しかし、この今補助金を受けておる既存路線の昨年の輸送人員実績は15.18人と、補助要件をわずかに上回っているだけであります。仮に循環バス事業が立ち上がっても、その結果として既存バス路線が乗客減少となりまして国庫補助金が打ち切られるということになりますと、路線維持のためには市単独の補助金が必要となってしまいます。
 また、3番目の理由としまして、今月の19日に第1回がありました大洲市地域公共交通会議での議論でございます。その会議で出ました意見の中には、大洲市は市全体の公共交通体系をまず示すべきであるという意見や、通常の路線新設認可申請を行えばいいなどと厳しい意見が出ておるとの話を伺っております。この2日前には総務文教委員会での質疑もやっておりますが、これではなかなか地域公共交通会議で議論がまとまらんのじゃないかと私も心配しておりましたが、そういう結果になっておる現状でございます。今では、これでは関係機関との協議や理解が十分であるというにはとても言えないのではないかと感じております。
 以上の点から、今回の事業案は全体的にやや漠然とした計画であり、当初予算での予算計上はやや拙速であるとの印象はぬぐえません。現状のままでは私もこの予算案には賛成することはできません。
 しかしながら、私は今回の循環バス事業計画そのものに反対というわけではございません。市民の交通利便性を向上させようという大森市長の意気込みは大変理解できるものであります。今後、大洲市地域公共交通会議を通して各関係機関と協議を重ねた後に、もう少ししっかりした案を煮詰めて、それから補正予算で予算を計上しても決して遅くはない、そのように考えております。
 以上をもちまして私の討論を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック